3月23日(水)、沖縄コンベンションセンターにて、地域発信型映画『雪の中のしろうさぎ』『とんねるらんでぶー』の2作品の上映が行われ、五藤利弘監督、フットボールアワー・岩尾望、石橋杏奈さん、池田千尋監督、吉永淳さん、そしてそれぞれ地域代表の方々がシアターレッドカーペットと舞台あいさつに登場。『とんねるらんでぶー』が撮影された静岡県・三ヶ日町のキャラクター・ミカちゃんもレッドカーペットを並んで歩きました。
新潟県十日町市が舞台の『雪の中のしろうさぎ』で主演を務めた岩尾は、「主演ということでえらくスター扱いしてもらいました。十日町市の方々が出演者としてもスタッフとして、僕ら以上に寝ずに頑張っていただいたので、できた映画です」と地元スタッフに感謝を。十日町市とはまったく縁がなかったという岩尾ですが、5年前ぐらいにプライベートで「大地の芸術祭」というアートイベントを訪れており、自身の役どころが芸術家という設定に運命的なものを感じたそうです。
岩尾と共演した石橋さんは「撮影はすごく短かったけど、現地のご飯、特産品がおいしく、常に笑って撮影できました。地元の皆さんと一緒に作った実感があり、とても温かい作品になりました」と笑顔を見せ、「十日町市の魅力の詰まった映画を見て、温かい気持ちになってほしい」と来場者に呼びかけました。
五藤監督も出演者と同じく「厳しいスケジュールでしっかりした作品が完成したのも、温かい地元の皆さんが支えてくれたから」と感謝の言葉を述べつつ、東北の震災と同時期に震災にあった十日町市の方々に向けて「今回のテーマが“エール”ということで、少しでも力になれたらと思います。作品が“元気づけ”になれたらうれしい」と願っていました。
一方の『とんねるらんでぶー』は静岡県・三ヶ日町発信の映画。大きな横断幕がかかるなか、主演の吉永淳さんは「三ヶ日町の皆さんがどのように三ヶ日町を愛しているのかを考えて撮影に挑みました」と話し、「三ヶ日町の皆さんの思いがこもったこの作品が、チャリティーとしてつながり、羽を広げられてうれしい。“人を思いやる”という最大の想像力を生かして、被災地の方々にエールを送りたい」と力強く語りました。
池田監督は「三ヶ日町の皆さんの魅力は人だと言い切っていいぐらい、協力してもらいながらみんなで作った映画」と作品を紹介。「トンネルに目を向けた映画で、真っ暗闇のトンネルでも歩いていけば明るい光が見える。その光の先に出口にあります。被災地にも光が差すことを願っています」と作品に絡めて、被災地の方々にエールを送っていました。
両地域の代表が映画のロケ地となったそれぞれの地域を紹介する場面もありました。三ヶ日町の地域代表は、被り物をし、ミカンの箱を持って特産品をアピール。写真撮影の時には「ベイべー!」と掛け声でポーズをとっていました。一方、十日町市の地域代表は“ごったく”と書かれたメンバーおそろいの上着を着て地元を紹介。どちらの地域もチームワークの良さを発揮していました。
舞台あいさつの最後には、岩尾が「舞台あいさつの前、三ヶ日町のミカちゃんの中の人とトイレで会いました。ものすごい時間をかけてミカちゃんに戻っていました」と新鮮ホヤホヤの裏話を披露。笑いに包まれた舞台あいさつは、アットホームな雰囲気のなかで幕を閉じました。