特別上映作品　| プログラム　| 沖縄国際映画祭

特別上映作品

第3回沖縄国際映画祭では、第1回、第２回に続いて、国内外の懐かしいコメディ作品、アニメーション作品、幻とされていた名作、次世代の映画界を担うであろうと期待されている新時代の監督作品など、ジャンルや年代を問わず楽しんで頂ける作品を上映いたします。

「日本のコメディ」では、昨年惜しくも永眠された、日本を代表する俳優のお二人「谷啓さん」「藤田まことさん」の日本のコメディ映画の全盛期ともいえる1960年代の作品を中心に、「世界のコメディ」では、シリアスな演技から人間味あふれる役柄までを見事に演じ、世界中の老若男女の映画好きを夢中にさせた「トニー・カーティス氏」「レスリー・ニールセン氏」の作品をお届け致します。
日米のコメディ映画の定番の共演をお楽しみください。

また、リスペクト上映では、世界に誇れる日本のカルチャーの代名詞ともいえるアニメ。
テレビや雑誌で人気を博した、キャラクター達の映画デビュー作品を集めた企画。

今回より新たに設けられたカテゴリー　パノラマスクリーニングでは、幻の名作とされてきた作品、才能あふれる新進気鋭の初監督作品などを上映いたします。

また同じく新設された沖縄プレゼンテーションでは沖縄県・本部町が舞台となった「天国からのエール」をお届けします。

さらに第２会場の桜坂劇場では有名監督の隠れた名作を一挙に上映する、“B面”映画特集など、新たな映画の鑑賞方法を提案いたします。

日本のコメディ作品

2010年に惜しくもこの世を去った日本が誇る偉大なコメディ俳優、谷啓さんと藤田まことさん。
2人の出演作のなかから、映画が娯楽のメイン・ストリームであり、日本の高度成長と比例するように人気を獲得していった若さ溢れる1960年代と、俳優としての円熟期を迎えた時代。
それぞれの時代から選りすぐりの7作品を上映します。

シュールさが売りの谷啓さん、歯切れのいい関西弁が光る藤田まことさん。
2人が共演する3作品「西の王将東の大将」「続・西の王将東の大将」「クレージーだよ奇想天外」では、その個性がぶつかりあいます。
谷啓さんのバイプレイヤーぶりが光る国民的シリーズ「釣りバカ」からは沖縄を舞台にした作品、藤田まことさんの代表作の一つ「必殺」シリーズからはコメディ色が最も強いといわれる作品を、沖縄国際映画祭のコンセプトにちなんで上映させていただくことにしました。
2人の色あせることのない魅力を伝えます。

世界のコメディ作品

2010年に世界中がその死を惜しんだ名優、トニー・カーティスさんとレスリー・ニールセンさんが全盛期に出演した４本をご紹介します。

甘いマスクで世界の女性を魅了したトニー・カーティスさん。
「がんばれ！ベアーズ大旋風」は日本を舞台にした作品です。
70年代の日本の風景、そして若かりしころの若山富三郎、萩本欽一、アントニオ猪木らとの共演は見物です。
オードリー・ヘプバーン主演の「パリで一緒に」では、「トニー・カーティスに似た恋敵役」という難しい設定の役柄でゲスト出演。演技の懐の深さがうかがえます。
　
「裸の銃を持つ男」シリーズは、ニールセンさんの出世作でした。
どこか間が抜けているのに次々と事件を解決してしまう不可思議な敏腕刑事というギャップを演じきる姿には、コメディアンとしてのニールセンさんの凄みを感じさせます。

また、数々の名作映画のパロディも随所にちりばめられた映画愛に満ち溢れるコメディ映画の傑作です。当たり役のドレビン警部補役で弾ける姿に、笑い転げましょう。

リスペクト上映

いまではマンガやテレビアニメが映画化され、人気キャラクターたちが大スクリーンに登場するのは当たり前になりました。その流れの第一歩を開拓したといえるのが、1970年代後半から1980年代前半の作品です。
そのなかから「ルパン三世」「銀河鉄道999」「まことちゃん」「ドラえもん」——マンガやテレビアニメで人気を博した作品の映画化第一弾を集めました。いずれもマンガ家の巨匠が原作の作品です。お茶の間で楽しめるエンタテインメント作品としての基本を押さえつつも、映画バージョンならではのスパイスがふりかけられています。
映画館の大スクリーンで、人気キャラクターたちの魅力を堪能する。その第一歩はここから始まりました。抱腹絶倒し、思わず涙し、スリルに大興奮！名作の名作たる理由がきっとわかるはずです。