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2011.03.26  
世界的VFX監督と15歳の天才監督による沖縄発特別公開講義「映像クリエイターへの道」開催
3月26日コンテンツランド
3月26日(土)午後1時から、「沖縄コンテンツランド」のステージでは、これから映像の分野での活躍を目指す若い人たちに向けての特別公開講義が開催されました。ホストは慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の中村伊知哉さん。ゲストには松本人志監督映画『大日本人』『しんぼる』のVFX監督も務めた映像クリエイターの瀬下寛之さんと、沖縄を舞台にした映画『やぎの冒険』で昨年14歳にして劇場用長編映画の監督としてデビューを果たした仲村颯吾さんの二人が登場しました。
瀬下さんは1967年生まれ。1980年代から映画やテレビ、ゲーム映像などのCGやVFXを手掛け、アメリカで映画『ファイナルファンタジー』(2001年)のアートディレクションを担当したという経歴の持ち主。現在はポリゴン・ピクチュアズのディレクターとして多くのCGアニメの企画演出を手掛けられています。
一方、仲村さんは1996年生まれの15歳。小学3年生の時からホームビデオで映像を撮る面白さを知り、自主制作の作品を撮り溜めてきたそうです。13歳の時に沖縄観光ドラマコンペティションに応募した脚本がきっかけで監督デビュー。食べられそうになったやぎが逃げ出したことからドラマが生まれるというストーリーの長編映画『やぎの冒険』は沖縄県で公開され4万人もの観客を動員するという快挙を成し遂げました。
この、年齢もタイプもまったく違う映像クリエイターである二人に、司会の中村教授がクリエイターになった動機や映像製作の裏話など、さまざまな質問を投げ掛けつつトークは展開されました。
瀬下さんが「とにかく14~15歳の頃から映画が大好きで、ルーカスやスピルバーグ、キューブリックの映画などを見まくっていました。映像クリエイターを目指したというより、映像に引き寄せられていました」と映画への愛にあふれた動機を語ると、仲村さんは「僕は映画監督になりたいと思ったことはないんです。映画も全然見ていません。映画監督に資格は必要ないじゃないですか。映画を撮っていたら、監督になっていました」と天才ぶりをうかがわせる発言を。また、「映像のイメージはラジオや活字の言葉から生み出すことが多い。映像を作る上では『言葉』がとても大切」という瀬下さんに対して、「自分が目にした実際の風景から映像のストーリーが浮かびます。沖縄の風景や海から映像を作ります」と対極的な制作方法を仲村さんが披露するなど、デジタルとアナログ、それぞれ対照的な表現方法を持つ二人の個性が浮き彫りになるトークとなりました。異なる感性を持つ二人はお互いに刺激される部分があった様子。15歳の仲村監督の天然キャラなマイペースぶりには客席からも笑いがこぼれていました。
最後に、未来のクリエイターたちへのメッセージとして瀬下さんは「これからの未来、映像やコンテンツの役割は変わっていく。誰のために、何のために作るのか。はっきりしたメッセージを伝えられる映像を目指してほしいです」と語り、仲村さんは「作っている本人が楽しめないとダメだと思う。プロデューサーやスポンサーの意向で自分の思うものを作れないという大人の人に会ったことがあるけど、かわいそう。自分が楽しむべき」とピシリ。瀬下さんが「でも、プロになると制約がある中で作ることを楽しめるようにもなってくるんです」と経験値の高い発言をすると、「そうやって楽しんで作れるといいと思います!」と仲村さんも同意していました。
この公開講義はユーストリーム配信で生中継され、質問や感想がツイッターにどんどん書き込まれて、二人への注目度の高さを感じさせました。1時間があっという間の中身の濃い対談は、映像クリエイターを目指す人々にきっと大きなインスピレーションを与えるものとなったはずです。
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