3月27日(日)、宜野湾のトロピカルビーチに特設されたビーチステージで、第3回沖縄国際映画祭の最後を飾るイベント「オールエンディング~歌って踊ってまた来年~」が行われました。MCを担当したのは、ガレッジセール、チュートリアル、博多華丸・大吉、タカアンドトシの4組。
幕開けでは、ビーチステージのオープニングアクトとして連日盛り上げに貢献した、鼓衆しんかの皆さんがエイサーを披露。沖縄出身の人気ミュージシャン・HYの「時をこえ」に乗せた演舞で、華やかなスタートを演出しました。
続いて、東京から沖縄に拠点を移して16年になるという小嶋さちほさんが、ドイツの楽器“ライアー”を手にして登場。ゴリが「もともとはパンクバンドで活動していたんです」と紹介すると、その穏やかなルックスとのギャップに、周りのMCが「意外!」と驚きの表情を見せていました。演奏では、ゆったりとした曲調で観客を魅了。ゴリは「お母さんの子守歌のような歌でした」と、しみじみと称賛していました。
セッティングの間に、MC一同は沖縄をテーマにトーク。ゴリの「沖縄の人と触れ合ってどうでしたか?」という質問に、タカは「僕のイメージでは、みんなが具志堅(用高)さんみたいな人だと思ってました」と答えると、ゴリは「具志堅さんは(沖縄の中でも)まれです!」とすかさずツッこんでいました。また、博多華丸・大吉は「タクシーで会場に入る時、いつも会場横で練習している野球部の子たちにあいさつされるんだけど、その子が愛くるしくて……」とトシに目を向けると、「あっ! 君(野球部に)おったよね」とトシの丸刈り頭をナデナデ。トシは「僕、野球部じゃありませんよ。34歳です!」と返し、会場が大爆笑に包まれました。
いよいよ準備が整い、ゴリの「この人たちしかないでしょう!」という紹介で、BEGINの3人がステージへ姿を現しました。ほかのメンバーがジャケットや長袖のシャツを着込んでいるなかで、ボーカルの比嘉栄昇さんの衣装は、何と、半袖のかりゆしウエア。まず、美しい三線の調べで始まる「三線の花」でライブがスタートし、曲が終わると、比嘉さんが「沖縄は戦後、命のお祝いをすることから始めました。まだ震災直後なので、命のお祝いのスタートを切れない状態ではありますが、その時が来たら、お祝いをすることから始められたらいいんじゃないかなと思います。それは、僕のオジー、オバーから教わったことです。誕生日はやってくるし、結婚記念日もやってくる、4月には入学式もやってきます。そのやってくるお祝いを一つひとつこなして、自分の為にはできないけど、誰かの為になら頑張ろうという気持ちで、沖縄のオジー、オバーはやってきました」と、静かながらも熱さが伝わる口調で語ってくれました。
その後、比嘉さんが「寒いから立って踊れよ」と声を掛けると、お客さんは一気に総立ちに。CMでお馴染みの「オジー自慢のオリオンビール」を熱唱し、カチャーシー(両手を頭上に上げて足を踏み鳴らす、沖縄民謡に合わせた踊り)を踊り出す人も出るほど、会場のボルテージは最高潮に達しました。さらに「もう一曲行きましょう。知ってる方、一緒に歌ってください」と前置きし、「島人ぬ宝」を切々と歌い上げました。
3曲目の演奏が終わると、比嘉さんの呼び込みでクロージングセレモニーに登場した芸人とステージに出演したアーティストが勢ぞろい。会場を埋め尽くした大勢のお客さんと一緒に、沖縄国際映画祭のテーマソング「笑顔のまんま」を大合唱しました。比嘉さんだけでなく、タカアンドトシ、ゴリ、かりゆし58・前川真悟さん、次長課長・河本準一もソロでボーカルを取り、会場中が一体となって大盛り上がり。 曲の終盤には、比嘉さんの「沖縄ということで、最後はカチャーシーで締めましょう!」の掛け声で、曲はカチャーシー調にテンポアップ! 舞台上の芸人たちも、会場中のお客さんたちも、手を頭上に挙げて一斉にカチャーシーを踊り出しました。
さらに、ステージ後方から打ち上げ花火が次々と上がり、客席からはさらなる大歓声が上がります。大輪の花火がビーチの夜空を彩り、熱気と笑顔が渦巻くなかで、ラストの曲&カチャーシーも終了。最後に特大の“しだれ柳”が上がり、ゴリが「第3回沖縄国際映画祭は、チャリティーという形で開催されました。皆さんからお預かりした募金は、東北地方太平洋沖地震の被災地に、義援金という形で届けさせていただきます! ご協力ありがとうございました。『第4回沖縄国際映画祭』で会いましょう! さようなら!」という力強い言葉で、映画祭の最後を飾るイベントを締めくくりました。