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2011.03.27  
『阪急電車 片道15分の奇跡』がゴールデンシーサー賞と海人賞をW受賞!
3月27日クロージング1
3月18日(金)から27日(日)まで、10日間にわたった第3回沖縄国際映画祭もいよいよ最終日を迎え、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターでクロージングセレモニーが行われました。今田耕司と佐藤麻衣さん、木夏リオがMCを務め、各賞受賞作品が発表されました。
まず沖縄県の仲井眞弘多知事が「今回の映画祭を開催できたことを非常に感謝いたします。また来年もここ沖縄で開催 されることを心より願っております」とあいさつしました。続いて、沖縄国際映画祭実行委員会副会長でもある安里猛宜野湾市長が、「沖縄国際映画祭にかかわったすべての皆さん、ご苦労さまでした。皆さまからいただいた気持ちは被災地へ必ず届くと思います。ありがとうございました」と、お礼の言葉を述べました。
そして受賞作品の発表です。短編映像コンペティション「World Wide Laugh」グランプリには、TBSのバラエティ番組『あらびき団』発の「BALOON MAN the CHALLENGE」が選ばれ、プレゼンターの株式会社ドワンゴ・中澤友作さんからシーサーをかたどったトロフィーが贈られました。
「JIMOT CM COMPETITION」グランプリに選ばれたのは沖縄県の鈴木雅子さん。コンペティション実行委員会の吉崎圭一さんからシーサーが贈られました。
「“Laugh部門”海人(うみんちゅ)賞グランプリ」は、一般審査員を代表して仲宗根郁恵さんが発表。グランプリにはタイ映画『A Crazy Little Thing Called Love』が選ばれました。仲宗根さんは「見ていてとても幸せな気分になる映画でした。この幸せな気持ちが、被災された方々、そして世界の皆さんに届くことを願っています」と、初恋を描いたこの映画を紹介しました。監督のプッティーポン・プロムサカ・ナ・サコンナコーンさんと、ワシン・ポクポンさんは震災のため来日できませんでしたが、監督からのメッセージが読み上げられました。「海人賞をいただいて、大変うれしく思います。またこの賞金を被災地の皆さんへ寄付できることを大変光栄に思っています。また映画祭でお会いできることを楽しみにしています」との言葉に会場は大きな拍手に包まれました。
3月27日クロージング
「“Peace部門”海人(うみんちゅ)賞グランプリ」は、一般審査員を代表して内山一文さんが発表。「この作品はありふれた日常の中で展開される物語で、人と人との出会いやつながりが感じられ、見終わった後にハッピーな気分になりました」と作品を紹介しました。そしてグランプリに選ばれたのは、『阪急電車 片道15分の奇跡』。チーフプロデューサーの重松圭一さんが壇上に上がり、トロフィーを受け取りました。重松さんは「こんな素晴らしい映画祭に参加させていただいただけでも感謝しているのに、賞までいただいて非常にうれしく思います。今の日本に必要な笑顔と勇気を、この映画を通して伝えていきたいです」と感謝の言葉を述べました。
最後に、審査委員長・釜山国際映画祭執行委員長のイ・ヨングァンさんが「審査員特別賞 ゴールデンシーサー賞」を発表。グランプリに輝いたのは、これまた『阪急電車 片道15分の奇跡』で、“Peace部門”海人(うみんちゅ)とのW受賞となりました。
再び壇上に上がった重松さんは「シーサーは2つあったほうが飾りやすいので、本当によかったです。世界の皆さんにも届くように頑張りたいと思います。本当にありがとうございます」と喜びを表わし、会場の大きな拍手を受けていました。
賞の贈呈後、イ・ヨングァンさんが総評を。「この沖縄で1週間過ごしましたが、大変楽しい時間でした。韓国に戻りましたら、このTシャツを配り、この勇気を広めたいと思います。グランプリは満場一致で選びました。作品の素晴らしさと、モチーフの良さ、電車から見える美しい景色は、どこにでもあるような風景ですがそこを捉えた点に、共感いたしました。沖縄に住む皆さんの思いに感動いたしました」と、映画祭を総括しました。
ここでイ・ヨングァンさんから、ラフ&ピースというテーマに合った、印象深い2作品がスペシャル・メンションという形で発表されました。選ばれたのは、『クロサワ映画2』『A Crazy Little Thing Called Love』。映画祭審査員のワン・ルーガンさんから、トロフィーが贈られました。壇上に上がった森三中・黒沢かずこは「シェイシェイ。本当にびっくりしました。ありがとうございました!」とお礼を述べた後、ワンさんと熱い抱擁を交わしていました。
最後に沖縄国際映画祭実行委員長の吉本興業株式会社代表取締役・大崎洋社長から、「皆さま本当にありがとうございます。吹きつける北風に乗って、私たちの願いが被災地の皆さんに届けばと願っています。人と人とのつながり、人と自然とのつながりがずっと続きますように。世界に届け、わんくぬ(わたしたちの)愛を!」と締めくくり、会場には大きな大きな拍手が鳴り止みませんでした。そして、ボランティアの皆さんも壇上に上がり、会場に集まった全員で万歳ならぬ“めんそ~れ沖縄”の掛け声で大団円。セレモニーの幕を降ろしました。
3月27日クロージング後
セレモニー後には、長編プログラム部門・Peace部門グランプリ&ゴールデンシーサー賞のダブル受賞を果たした『阪急電車 片道15分の奇跡』のチーフプロデューサー・重松圭一さんの会見が行われました。重松プロデューサーは「参加だけでもありがたいのに賞までいただけて光栄です」とコメント。今回の参加に際し、中谷美紀さんが映画祭の趣旨にとても賛同していたことと、レッドカーペットに登場した中谷さんと南果歩さんが「沖縄の人たちの笑顔で元気づけられた。その笑顔を私たちが伝えなければいけないと思った」と語っていたことを紹介しました。“人と人とのつながり”や“前を向いて歩いていこう”というテーマの本作品は有川浩さんの『阪急電車』が原作。「CGや3Dや駆使した映画がたくさんあるなかで、ちょっとした奇跡を映画化したいと思った」と製作当時を振り返り、「今必要な身近な幸せ、足下にあるような小さな幸せを広げていこうという点を評価していただけたのではないか」と受賞について語りました。そして、重松プロデューサーは「被災された皆さんの笑顔見たさに日本は一つになっています。この作品を見ることで笑顔になって、日本が強くなる小さなきっかけになれば」と被災地の人々へエールを送りました。
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