3月21日(月)、「Yell,Laugh&Peaceカウントダウンフェスタ」最終日、桜坂劇場にて、養護学校の先生と生徒の心の交流を描いた山田洋次監督のヒューマンストーリー『学校II』の上映が行われました。上映に先立って行われたトークショーには、小籔千豊、COWCOW・山田與志、2丁拳銃、ニブンノゴ!・宮地謙典、ガレッジセールの7人が参加しました。
トークショーは『学校II』に出演した小籔の独壇場に。「知名度も何もないころの自
分が出演しています。あのころなのにこの演技!いうところをぜひ感じながら見てほしい」と自画自賛のコメントが出たかと思えば、「ただ、僕が出ていないシーンは本当に感動的で素晴らしい映画です」と自虐的な発言で会場の笑いを誘いました。ガレッジセール・ゴリからの「何で山田洋次監督は小籔さんを抜てきしたんでしょうね?」という質問には、「ハンバーグでいうタマネギみたいなものでしょう。つなぎです」と発言し、またまた会場は大爆笑に。
この後、トークは撮影の苦労話に。オーディションで山田監督に「君はムカイ君という子とコンビを組むことになるから、その子と仲良くなりなさい」と言われ、小籔は撮影現場となった養護学校の卒業生・ムカイ君とどう仲良くなるかに苦労したことを告白。「たまたまその子も野球好きでそこから急速に仲良くなり、最後は僕、師匠って呼ばれてました」と振り返り、「ただね、その子が撮影のない日も毎朝6時に『師匠!師匠!朝です!!』って起こしに来るんです…」と撮影とは関係ない日の苦労も懐かしそうに語っていました。
また、小籔は「僕がタイミングよくムカイ君を笑わせるために、こっそり腹話術みたいに口をモゴモゴさせているところが映っていたり、ムカイ君のセリフの場面でムカイ君の足を小突いているところが映っちゃったりしているので、そのシーンを探してみてください」と出演者ならではの映画の見どころを明かしました。
上映終了後にもトークショーが。小籔は劇中の卒業式の場面で、西田敏行さん演じる先生が泣くシーンについて解説。生徒役の女の子が席を立って先生を慰めに行くシーンがあるのですが、「実はあれ、まったくのアドリブなんです。彼女は役者さんでもなんでもなく、養護学校の卒業生の子。その卒業式の場面が本当の卒業式だと思い込んで、泣いている西田さんを慰めに行ったんです。僕、それ見たとき、もう演技どころじゃなくて大変でした」と話し、心温まるエピソードに会場からはすすり泣く声も漏れました。
小籔は「実際に卒業生の子たちと触れ合ったり、養護学校で働く先生方の話を聞いたりしたことで、僕は人間的に本当に成長できたと思います」と語ってトークを締めました。